児童福祉法による保育所は,昭和23年同法の施行当時わずかに1,476か所,その入所児童数も13万5,503人にすぎなかつたが,需要の増大に伴つて増設され,42年12月末現在では第3-1-8表のとおりに伸びてきている。

しかるに,近年の核家族化の進行,共かせぎ世帯の増加など社会経済情勢の変動を背景に,働く母親の乳幼児の保育を,社会的保育に期待する傾向が高まつてきており,保育所設置の需要に対して,保育所の数は不足している現状にある。すなわち,39年6月現在における厚生省の調査を基礎にして推算すると,42年3月現在で不足している保育所の数は,約4,000か所,定員にして約30万人と推定されている。さらにこの保育所の不足している状況を分析してみると,保育所の1か所もない市町村が42年1月現在の全市町村数3,337のうち,791市町村もある。また,都道府県,指定都市別に保育所の定員(42年11月現在)を小学校就学前児童数(40年10月現在国勢調査)との比でみると,神戸市は小学校就学前児童数100人につき保育所の定員が2.9人,横浜市が3.0人で最低,一方,高知県が29.6人,石川県が26.6人で最高となつており,保育所の普及状況に不均衡性が認められる。
次に,保育所の年齢別入所措置児童数について過去3年間の推移をみると第3-1-9表のとおりである。

このように,保育所における3歳未満児の入所措置率は,41年度から上昇してきているが,厚生省の行政指導上の目標としているおおむね20%以上の線までには達していない。
次に,いわゆる無認可保育所が児童福祉法による保育所の不足している地域において漸増している( 第3-1-10表参照)。この無認可保育所は,その大部分の施設が児童福祉施設最低基準に定める物的設備,職員などについて所定の要件を備えていないため,都道府県知事又は指定都市の市長の認可を受けることができないで保育業務を行なつている施設であるが,その施設では相当数の児童が現実に保育されている。
